捨てられた町
好きみたい
ニンジンチップスを大切そうに両手で抱えたミミが僕の前を歩いている。


ミミの前にはカエルがピョンピョンと飛び跳ねている。


帰り道。


さっきからみんな無言だった。


僕が時折話しかけるのだけれど、それはことごとく無視されてしまっている。


そして2人とも(2匹?)歩みがすごく早い。


そんなに急いで帰る理由がどこにあるのかと聞きたくなるが、さっきまでと同様に無視されることがわかっているので、僕は無言で2人の後を追いかけるだけだった。


家が見えて来た頃、僕は1人息を切らしていた。
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