捨てられた町
丘の上から見ると大きなビルだったが、近くで見ると団地だった。


沢山の子供たちの声が聞こえてきている。


「いまどき団地があるんだ」


「なんだ? 団地も珍しいのか?」


カエルが振り向いて聞いて来た。


「珍しいよ。今は少子化でこういう建物はどんどんなくなっていってる」


「少子化?」


「なんだよ。少子化も知らないのか?」


僕は自信満々で少子化の意味をカエルに教えた。


「子供が少なくなっているのか」


「そうだよ」


「最近の女は産まないのか?」
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