捨てられた町
家まで帰る道のりの途中、僕は今朝見た夢の話をカエルに聞かせていた。


カエルは「思い出してくれたのか」と、大きな目をぎょろぎょろ動かして言った。


どうやら照れているらしく、緑色の頬はほんのりピンク色に染まっていた。


「カエルも、いつか消えるのか?」


「まぁ、50年もすれば自然に消えるっていうしなぁ」


「その前に消えることもあるのか?」


「そりゃぁ、さっきの蛇みたいな事があれば消えるだろうな」
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