Eternal Triangle‐最上の上司×最上の部下‐[前編]完

――ガチャっ…



「ちょっと福嶋くん!!」



裏口から外に出ると壁に寄りかかって座っていた福嶋くんがさっと目を拭う仕草をした。



……え?



「何だよ村瀬」



いつものぶっきらぼうな福嶋くん。



「え…あの…」



今の…あたしの見間違いかな…?



福嶋くん、泣いてたように見えたんだけど…



福嶋くんは怠そうに立ち上がると、あたしの肩にぽんと手を置く。



「…ブラ紐見えてんぞ」



そう言って指を差し入れて軽く持ち上げ、パチンと弾いた。



「…」



あまりにも早業だったっていうか…



一瞬の出来事すぎて頭のなかで処理が追いつかない。





あたし、いまナニされた?





ブ、ブブブ…////



ひ、ひひひ…|||||



もう顔が赤いのか青いのかどっちなのか分かんない(@_@)



そんな壊れ気味のあたしの耳元で、追い討ちをかけるように福嶋くんはささやく。



わざと甘ったるい声で…





「――…もっとオトナっぽいのシろよ?」



「!」



「せっかく立派なもん持ってんだからさ」



「!!」



「見えないところにも気イ遣わねーからいつまでたっても色気が出ねーんだよ。

ま、そもそもお前の場合はオトコ知らねーから色気が出ねーだけなんだけどな?」



「!!!」





「せっかくだし、…教えてもらえば?



…沖縄で。





――――…愛しの西崎さんに。」










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