あの夏の続きを、今


それからしばらくの間、私たち3人はワイワイと話していた。


やがて、バスはホテルに到着した。


私、ハヅキ、ミホの3人は同じ部屋なので、まずは荷物を部屋へと持って行く。


ミホが部屋のカーテンを開けて、窓から外を見るなり叫ぶ。


「わ〜!ハヅキ!志帆!見て見て!!海だよ!!窓から海が見える!!!」

「ほんと!?どれどれ、見せて!」


ハヅキに続いて、私も窓から外を覗き込むと、そこから夕陽に照らされたビーチが見えた。


ゆらゆらと揺れる水面が、オレンジ色の光を映し出して、キラキラと輝いている。


その光は、遥か遠くの水平線まで続いている。


「なんて綺麗な景色……」

「すごいよね、信じられないくらい綺麗!!」


遥か彼方、異国の地へと続いている海。


吸い込まれてしまいそうなほど壮大な景色。


しばらく3人でその風景に見とれてから、私たちはまた動き出した。


夕食の時間まで、少し時間があるが、その間は自由時間となっている。


1階にある売店でお土産を買ったり、ホテルの前のビーチに出たりしてもいいことになっている(海に浸かっていいのは足までだが)。


「これから何するー?」とミホが言う。

「先にお土産買ってから、ここに戻って来て着替えて、それからビーチに出ようよ」とハヅキ。

「じゃあ、早速売店に行こう!」


私たちは部屋を後にして、売店へと向かった。
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