[完]その口、利けなくしてやるよ。
「んで、…電話にも出ねぇんだよ!」
思わず肩がビクッとなる
それに気づいた奏風は謝る
「悪ぃな!ちょっと、色々あっちまってな!」
無理やり笑顔を作ってみせる
それが奏風に通用なんてしないことくらいわかってる
「バカじゃないの?さっきだって、アイツと鉢合わせそうだったのに…」
震えるあたしの手をじっと見て、
「怖いんだろ……?」
弱々しくそう言った奏風の顔は、苦しそうだった