御曹司と溺愛付き!?ハラハラ同居
「なんで隠す。褒めてるのに」


私が両手で顔を覆うと、彼は呆れ声。


「一木さん、お美しい女性ばかり見てるでしょう?」

「俺、かわいいって言わなかったか?」

「そんなわけありません!」


私はいたたまれなくなり、顔を覆ったまま自分の部屋に戻ろうとした。


「待てよ」


それなのに、彼に腕をつかまれ引き戻されてしまう。


「俺の意見をお前が決めるな」

「え……」

「かわいいって、言ってるだろ」


彼は不意に私を腕の中に閉じ込める。

なんで私……一木さんに抱きしめられているの?
頭が真っ白になって、なにも考えられない。


「あぁ、悪い。英莉があんまり頑固だから、こうでもしないと冷静になりそうになくて」


彼は固まる私をやっと解放してくれる。


「もっと自信を持て。俺はお前を欲しいと思ったんだぞ」


彼が私をまっすぐに見つめながら囁くので、心臓がかつて経験がないほどに暴れだす。
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