きっと2人は恋をする
なんとか慰めてあげたい。この子の涙を止めてあげたい。

そんな僕は守れるかも分からない約束をしようとした。

「僕がお兄さんの代わりになるよ。僕は何処にも行かない。大きくなって結婚して、ずっと一緒に居よう」

「本当に? 」

女の子の目から溢れてた涙が止んだ。

「約束するよ」

「じゃあ、指切りげんまんね!!」

僕達は小指を絡め、永遠を誓った。

白い蜜柑の花弁がぽたりと女の子の頭の上に落ちた。二人の笑い声が重なる。 女の子の顔はいつの間にか泣き顔から笑顔に変わってた。

幼い僕達は誓いのキスの代わりに指切りげんまん、誓いの言葉は約束にして小さな秘密の結婚式を挙げた。
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