[実話]16歳〜私の生きた道〜
たくさんの延命器具につながれた父親に、皆それぞれ声をかける。
だけどただひとり、私だけは何て言っていいか分からなくて、ひとり隅っこで立っていた。
この前会ったのに何で…?
目の前のことが、まだ信じられなかった。

だって笑って話してたじゃん
また来いよって言ってたじゃんか
なのに何で…?
何で目の前で死にそうになってるの?
ねぇ? 何で?
何で死にそうになってるの?

その日は母親だけが残り、私と姉と祖父は自宅へと帰った。
姉はひと言だけ私に言った。
「アンタもういいよ」
………。
どんな意味だったのか、どんな気持ちだったのか、その時の姉を私は理解できなかった。

翌朝、私たちは再び病院へと向かった。
昨日と同じように父親は意識がなかった。
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