いい天気だよ
いい天気

「フフフフ~♪」


日曜の朝。

ご機嫌な彼女の鼻歌が目覚ましがわり。

何の歌だっけ?

確かCMで使われていたような…。

ダメだ、寝起きの頭じゃ思い出せない。

…決して彼女が音痴というわけじゃない。

グッと背伸びをし、ベッドからでる。

ご機嫌な歌はベランダから聴こえてきているようだ。

案の定、寝室の窓をあけると、

洗濯ものを干している彼女がいた。

「おはよー、コウくん♪今日はいい天気だよ?」

まるで歌っているかのように挨拶をしてきた。

「ん、おはよ。ホントだな、いい天気だ。」

ベランダにでて空を見上げる。

青と白のコントラストが見事な空だ。

隣に並んだ彼女は『気持ちいー』と伸びをしている。

「ねぇ、千菜?さっきの鼻歌、何の歌?」

思い出せないのは気持ち悪いからきいてみた。

千菜は『聴こえてたの?恥ずかしいな…』なんて顔を赤くしながら、

「えっと、…何のタイトルだっけ?あっでも、CMの○○社のヤツだよ。…でも、サビしか知らないんだ」

決まり悪そうにいうけど、考えが当たっていた自分にニヤけてしまう。

「ホントにいい天気だな。布団も干すか?」

「うん!シーツも洗っちゃお!」
< 1 / 7 >

この作品をシェア

pagetop