いい天気だよ
「千菜、いい天気だし、どこか行こうか?」

ご機嫌が直るよう、髪を撫でながら提案する。

「うん、行く!お散歩?」

おっ?やっぱり単純だな。

「散歩か、じゃ、バス使わずに公園通って商店街に行くか?で、千菜の好きなケーキ買って帰ってこよう」

「うん!ケーキ…プロポーズ記念日のお祝い?」

自分で言って照れている千菜につられ、恥ずかしくなったオレは、『そだな』しか言えなかった。

「じゃ、準備するか…」

立ち上がろうと膝を立てたオレを千菜が強い力で引っ張り、キスをしてきた。

すっごいの……

唇が離され呆気にとられていたオレに向かい、

「ちゃんと止まってね?」

イタズラが成功した子どものように笑った。




毎日の繰り返す日常の中に君がいる。

それが『愛しい』と

それが『幸せ』と感じることができるから、

一緒に歩いていける

そんな二人になれるんだ。


「コウくん、大好き」

「…千菜、布団とりこまない?」




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