先生、もっと抱きしめて
月曜日。
いつもどおりに制服を来て、電車に乗って登校した。
先生の姿を探すが、まぁいない。

な……なんか緊張してきたな。
どんな顔していればいいのか、落ち着かない。

なんか、幻だったのかなとすら思えたりして。

だって……マツタクだよ?
冷静になってみると、とんでもないことをしたような気がする。

教室に入り、窓際の後ろから二番目の前から二番目の席に座ろうとすると、葉奈ちゃんが駆け寄ってきた。


「おはよーっ。今日はどっか寄って帰んない?」

「うん、いいよー」

「やったっ」

喜ぶ葉奈ちゃんににっこりとほほ笑むと、前のドアから先生が入ってきた。

……あ。こっち見たっ……。

思わず思いっきり顔を隠す。

「え、何?」と葉奈ちゃんが怪訝そうにしていた。

「や、あの、何でもない……」

顔を上げたら、先生は教卓に出席簿を置きながら、笑いを堪えてる。

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