1mmがもどかしくて
あなたの隣にいたあの頃
待ちに待った入学式。
外は土砂降りで、気分は落ちていた。
新しい制服に袖を通し、鏡の前でにやりと笑う。

「今日から華のJKっ!やっとだ…!LIMEでも、友達できたし、頑張らなくちゃ!!それに…」

明美にはLIMEを通して知り合った同じ高校の男の子がいた。

顔もそこそこ格好よくて、いろんな人からモテるであろう要素をすべていいとこ取りしたかのように完璧な子だった。

その男のことも、入学式の今日、会う約束をしている。

特にマンガのように、遅刻しそうで走って衝突事故、なんてのも起きずに無事に高校へ到着。

もちろん、その男の子とは選択科目も違うため、クラスは当たり前のように違う。

明美「はぁ、一緒じゃなかった〜。」
(あの子はF組か…。まだ会えてないから早く会いたいなぁ…。)
すると後ろから声がする
「明美!!クラス同じじゃん!!!」

小学校からこの声には聞き覚えがある。

そう、私の幼なじみの 海紅(みく) だった。

明美「おはよ!海紅もB組?」

海紅「そだよ!また一緒じゃん、これからもよろしくね!」

明美「もちろんだよ〜」

そんな会話をしつつ、教室に向かうために階段を上っていく。




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