いじめっ子には愛の鎖を
電話に出たお母さんは、
「昨日、赤木さんという人に挨拶されたよ」
やっぱりその話題に触れた。
あたしはスマートフォンを耳に当てたまま震えていた。
「お母さん……赤木さんじゃない……」
「……え?」
「あたし……赤木さんと付き合っていない」
そう伝えるのが精一杯だった。
言葉にすればするほど怖くなってきて、赤木さんにつけられているのではないかと後ろを振り返る。
だけど、街路樹がかさかさと揺れるだけだった。