いじめっ子には愛の鎖を






「あの娘にも、あたしと同じ目に遭わせてあげたい」




美智香がそんなことを言うとは思わなかった。

男っぽくてサバサバした女だから。

だけど目の前の美智香は、俺の知らない悲しげな顔をしている。




「正直、あの娘が羨ましい。

淳太に甘やかされて、守られて。

あの娘と淳太だけが幸せになるのはすごく辛い。

だから……あたしを抱いて。

一回でいいから」






俺は美智香をただ見ていた。

俺の知らない、泣きそうな顔の美智香を。




サッパリした美智香だから、俺のしたことをそこまで気にしていないと思っていた。

だけど……それが美智香を酷く傷つけたことにやっと気付く。

俺は最低だ、女にこんな顔をさせるなんて。



< 168 / 235 >

この作品をシェア

pagetop