いじめっ子には愛の鎖を





「藤井さんは二十五年間も処女の天然記念物だから、処女マニアかもしれませんよ、その彼氏」




岡部君はなおもべらべらと話を続ける。

それにしても、天然記念物は余計だ。

そして、淳太君は処女マニアだったのか。

小林さんは処女ではないから飽きたのか。

不覚にも、思わず頷いてしまう。





「では、その彼氏に処女を捧げる前に、僕が愛の鉄槌を……」




赤木さんの真面目な言葉に、鮎川さんと岡部君が吹き出す。

そしてあたしは固まっていた。




無理だ……

赤木さんなんて無理だ!

しかも、あたしはもう処女ではない。

散々な初体験だったが、あの時淳太君がぎゅっと抱きしめてくれたことや、熱いほどの体温を思い出すと、胸が熱く疼くのだった。

苦痛しかない初体験だったけど、また淳太君に触れたいと思ってしまう。

人間って不思議だ。


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