キミとの記憶を失って、また過ちを犯しても。
私達は安堵して膝から崩れ落ちた。
と、その時だった。
私達はあんなこと言わなければ良かったとあとから思うのだった。
歩きだそうと一斉に立ち上がった瞬間、バキン!私の後頭部から鈍い音がした。頭がスースーする。バタン!私は倒れた。

名雪Side
バキン!一瞬何が起こったのかあたし達には分からなかった。
あこが悲痛な顔をして倒れた。
…後頭部からは…血が…出ていた…。
犯人は分かっている。くそ男だ。
そう思い後ろを見る。すると、全く違った。私は驚いた。
犯人は何と、あこの友達の、廣瀬優子。
その女は、あこをひどく恨んでいたようだ。
とりあえず私達は救急車を呼ぼう!
そうしてスマホを取り出すと優子ちゃんに取られた。
「余計な事するな!こいつはこのままにしとけ!」
その顔はあこの前で見せる優子ちゃんじゃなかった。
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