ワケありルームシェア 2

「ただいまぁ。」
いつもより早くバイトに行ったおかげか、哀川さんはいつもより早く帰ってきた。
「お疲れ。」
「…あ、お疲れ様です…。」
「えへへ、由宇先輩からプリン貰ったから一緒に食べよう!」
最近デザート系多いような気がする。まぁ、僕的には凄く嬉しいけど。

「あ、このプリン、美味しい。」
「良かったぁ。………彗君は、どう?」
「…美味しい、です…。」
彗は今日の昼は残したのにプリンはしっかり食べていた。僕はいつも通り黙々と食べる。
それを哀川さんが見ていた。
「…また付いてる?」
「ううん、幸せそうに食べるなぁって。」
そんなに見られると食べにくいんだけど。とは、言えない。黙々と食べる哀川さんの表情は嬉しそうだから。そんなにプリンを褒められたのが嬉しかったのかな。


そして、また澄が彗を迎えに来ることは無かった。
「…澄兄さんは、まだ、なんだね…………。」
「澄君を信じよ?澄君は凄い人だから大丈夫だよ。」
「うん。澄は約束は破らないから。」
「そう………だね。」


ルームシェア16日目、終了。
< 57 / 122 >

この作品をシェア

pagetop