樫の木の恋(中)
よん


長浜城を拠点にし、秀吉殿は町の整備や道路の整備などを行っていた。
この時代には珍しく、年貢や諸役を免除し、町の発展を促した。

「年貢や諸役を免除したら、他の国からたくさん町民が集まってきてしまったのぉ。治安が悪くなるやもしれん。少しぐらいやった方が良いじゃろうか。」

評判が評判を呼び、周りの国々に住んでいた農民や町民が集まってきていた。

「人が集まれば、町の発展や寡兵が楽になります。治安は見回りを増やしてはどうでしょう?」

「まぁ…そうじゃよな。もう少し免除したままにしてみるか。」

こうして近江国は発展していった。
年貢や諸役を免除するなど、農民の出である秀吉殿だから考えつき、実行出来たこと。

民に寄り添える殿として、秀吉殿は民に好かれていった。


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