いつも側で君を感じるから。
内緒の恋


休み時間、泉と廊下に出ると、萌乃が泣きそうな顔で立っていた。

「ちょっとー!うちのクラス知ってる人全然いないんだけど~!」

「マジか、西中のヤツ一人もいないの?」

「うん…でさ、慣れるまでお昼そっちで食べてもイイ?」

「それはいいけどー」

泉が私の顔を見た。

やっぱりさっきのこと気づいてるよね…。

「泉、萌乃…実はさ、みなみさん…じゃないや。みなみに明日から一緒にお弁当食べよって言われたんだ」

泉が「えええ!」と叫ぶ。

「みなみって?」

萌乃が泉に問いかけると、泉は声を潜めた。

「ああ、萌乃はさっきいなかったから知らないんだよね、みなみって新の元カノらしいんだけど…」

「ええ!?なんでその子が!?」

「さっきの時間やけにあんたら仲良さそうにしゃべってたじゃん?なんか言われてんのかなって気になってたんだよね」

2人が興味津々に私を見る。
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