いつも側で君を感じるから。


「また遊びにおいでよ、りーちゃんがいると新が面白いから」

「え……」

八雲さんはそう言い、背を向けながらこちらに手を振った。


「さっさと行けよ」


新くんが八雲さんの背中に向かって冷たく言い放つ。


てか……総長にまでタメ口とか……すごいな本当。


「アイツ本当ムカつくわ」

「新くん……八雲さんにもタメ口なの?」

「え?うん」

当たり前の事のように返され、気が抜ける。


「だって……八雲さんって何歳だっけ?」

「1個上。でも前から知り合いだから」

「そうなんだ……」

「りーちゃんもアイツのこと呼び捨てにする?大河(たいが)って」

「よ、呼べるわけないでしょ!?」


私なんかが八雲さんのこと呼び捨てにできるはずないしっ……。


すると私の反応を見て、新くんが笑った。


面白がってるだけ……!?


「つーかさ、ビビったんだけど。りーちゃん一人でいると思ったら変なのに声掛けられてっから」

「ごめん……」

< 44 / 274 >

この作品をシェア

pagetop