ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
『もしかして、営業先の方と一緒に食べた後だった?』




疑問符だらけの俺に由宇さんは更に意味不明なことを言ってくる。




もしかして、由宇さんは部長にはお弁当を作ってあげる気なんてなかったのかな?



例えばそれが手料理食べてもらうのが恥ずかしい、とかそんな可愛らしい理由だとしても
俺は嬉しいと思ってしまった。



嬉しさを表情に出さないように注意しながら、わざとため息をつきながらお弁当を受け取り箸をつける。




そして今日からは部長にお弁当作ると思って昨日弁当箱を返しに行ったと由宇さんに言うと、俺に作ると約束したんだから作ってきたんだと、言った由宇さん。



約束のためでも嬉しかったんだよ。



にやけ顔を我慢できそうもなくて由宇さんに背を向けながら弁当を食べる。



由宇さん、俺、駄目なヤツだよ。





こんなんじゃまだまだ由宇さんとこうしてる時間を終わらせることなんて出来そうにないよ。




そうだよ。




部長にばれないようにすればいいんだ。





由宇さんだって俺が邪魔だと思っているなら弁当なんて作ってこないよな。







俺は自分の都合の良いように物事を考え始めていたんだ。





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