ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
屋上へ向かうために階段を登っていると、下の階から視線を感じた。




振り返るとそこには俺を見上げる由宇さんの姿。




手には二つの弁当を持っている。



今日は時間があるって事?



「由宇さん。居るなら声かけてくださいよ!」




嬉しさから昇った階段を下へと降りて近寄る。




なのに…



『今日も忙しいからお弁当だけ渡すわ。食べ終わったら休憩室に置いておいて』



由宇さんも今からお昼入るんじゃないの?





「由宇さんもまだ食べてないんでしょう?

ちゃちゃっと屋上で一緒に食べちゃった方がお弁当箱返すのに手間取らないです」




俺の言葉に明らかに気まずそうな顔をする。




がっつり避けられてるって判明した。





やっぱり今までも仕事を理由に避けられてたんだ。





返事をしない由宇さんの腕を引っ張り屋上を目指す。



掴んだ腕から伝わってくるあたたかい由宇さんの体温がとても心地よく感じた。




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