零度の華 Ⅱ
翌日、報告書を出すためにアジトに足を運び、ボスの部屋の前まで来ると中で話をしているのが聞こえた



耳を澄ませ聞いてみると、あたしのことのようだ





「ボス、もう準備はできました。零(ゼロ)が予定より早い帰国となりましたが、力はつけてます。いつでも、殺せます」


「......そんな自信があるうちは無理だ。予定は2日後だったが、少し延ばす」


「ボス!!何故、そんなことするんですか!」


「今、ここで全滅する気か。時間はある。アイツも傷を負っている。そう簡単に治るようじゃない」


「だったら、尚更攻めた方がいいです!」


「傷があっても、今のお前達じゃ無理だ。殺すのは5日後だ。分かったら下がれ」


「...はい、わかりました。失礼します」




あたしは隠れ、男がボスの部屋から離れていくのを見ていた



どうやら、5日後にあたしを殺すらしい



予想通り、延ばしてくれて嬉しいよ


あたしも準備をしようか







最初で最後の惨劇という名のショーを見せてあげよう








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