風に吹かれた奇跡
Letter.2
「美羽ちゃーん。」

病院の廊下から外を眺めていたら聞こえた声。
「はーい。」

「あ、美羽ちゃん。こんな所にいたの?部屋に朝ごはん置いておいたから。」

「ありがとうございます!じゃあ戻りますね!」

これがわたしの日常。
そう、ここは病院。
わたしは拡張性心筋症っていう病気だから、入院しているんだ。

「美羽ねぇちゃん!おはよう!」

「おはよう、健太くん。」

「美羽お姉ちゃん!おはよう!」

「友香ちゃん、おはよう。今日も元気だね。」

「うん!美羽お姉ちゃんに会えたからもっと元気だよ!」

「それならよかった。」

他の子たちみたいに毎日学校いって、帰りに寄り道して、カラオケ行ったりプリクラとったりとかしたいなって思うけど、入院生活は別に嫌ではない。
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