彼女が消えるその瞬間まで
帰り道、俺は姫百合のことを考えた。



彼女の母さんと話しているときからずっと、俺にはこの言葉がずっと頭の中を巡っていた。






『誰よりも生きたいという気持ちは強いだろう』




ーと。







彼女は死んだ。


明日になれば、のうのうと現れる彼女も、本来の姫百合ではない。




やり残したことがあるため、現世に甦ってきた偽りの姫百合。




彼女の時間は、2年前にもう止まっている。決して動くことは許されない。




彼女が在るべき場所はここではない。













姫百合は、なぜこの世界に戻ってきたのか。





俺は彼女を救えるのだろうか。





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