ミステイクX X X *SS*

砂時計

「亜湖…」
「若ちゃん、久しぶり…」

かなり気まずい…

「今日…ずっと一緒にいて欲しい…」

えっ…いきなりそう切り出すの?

「亜湖…俺を見て。今日だけでいいから…お願い。」

手を伸ばし 私を引き寄せ離そうとしない弱りきった若ちゃん。

あ…グラグラだ…
そんな目で見ないで…

泣きそうで すがり付いて、
今にも崩れそうな
消えてしまいそうな寂しい目


「今日だけだからね…」

断るという選択は、私には出来なかった。

「亜湖。本当に?ずっと朝までだからね…」

泣きながら若ちゃんが笑った。

泣いてる男の横で、私は冷静に…
これは、絶対に斗真にはバレたらだめ。
秘密の 極秘任務。

してはいけない 危ないミッションを
始めてしまった…
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