ミステイクX X X *SS*

あり得ない事

「亜湖」
「亜湖ってば~。」
「も~。」
ユサユサと体を揺らされる
「どうしたの紗菜?」

「おい大丈夫か?近藤さっきから 間宮の事呼んでたぞ。そうだ今日、お前時間ある?」

「紗菜怒っちゃった。どうしょう?」
「大丈夫だろ?さっきの返事は?」

「うん時間あるよ。山下君と二人で?」
「まぁ、そんなとこ。じゃあ仕事終わったら、下のロビーで待ってろ」

山下君と二人でなんて…ファンに見つからない様にしなきゃ

「あっ紗菜。さっきはごめん。最近寝不足で、頭ぼぉっとしてるんだ」
「何か悩み?」

「そんなんじゃないんだけど、中々寝れないの。お酒飲んで寝たら寝れるかな?」
「亜湖 私と一緒で飲めないくせに?」

紗菜と私って超絶お酒に弱い体質で、飲み会は実際はただのお食事会になる。飲めそうな顔の二人なのにね

「今日ね山下君が何か話があるみたいで、二人で行ってくるね」
「山下が?何だろうね。告白とか?」
「まさか?山下君のファンに殺されるよ」

まじで洒落にならないから、冗談でも 恋絡みはやめてほしい

今心が揺れている私は きっと隙だらけで寂しいだけ。本当に側に居て欲しいのは 誰かもわかっていなかった。
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