なっちゃん、こっちへおいで。


一瞬、変なことを考えていたのがバレた気がして、僕は顔を赤くしたが、

なっちゃんはそんな僕を視界にも入れずに

ずっと、あの絵を見ていた。



僕がなっちゃんと昼休みをここで過ごすようになった4月からずっと


この絵は変わらず、ここにあった。



夏の太陽みたいな


橙色の大きな向日葵。



明るくて、爽やかで、純真。



それはまるで、僕のなっちゃんみたいだった。




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