遊女になりたかったの
ある日
開けっ放しの窓の小さな風鈴が、風に揺られて、音を奏でている。

裸のまま、広いベッドから抜け出し、タオルケットを羽織った。

働いてるラブホテルの店長の恋人は、静かに寝息をたてている。

広いお風呂場に行き、シャワーを浴びた。

楽な下着をつけて、ドライヤーで髪を乾かした。

タオル地のパジャマを着て、髪をゆるく縛った。

小さな台所に立った。

ここは、元ラブホテルだったアパート。

備え付けのベッドもお風呂場も部屋も広いけど、後付けの台所は、狭かった。

料理好きな自分としては、そこだけ不満だった。
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