年下属性はありません!
「こんばんわ。○○塾の木村です。進路相談の件で連絡させていただきました。」

できるだけ,ビジネスライクに。決して誤解を与えることなく。

こんなもんでしょ。送信。

10分くらいのタイムラグで私の携帯からライン受信音が響いてきた。

ちょっとドキドキする。

「あのおっさん何すか?」

絵文字など一切ない,文字だけの文章のはずなのに,怒りの絵文字が見えるようだった。

えー,進路相談は?

そして彼がおっさんならさらに年上(多分)の私は何・・・

「今元主任は,本部の社員さんです。この地域の教室を回っているようです。」

子供に分かるのかな,とりあえず嘘はつかずに丁寧に返信した。

「今週の日曜日空いてますか?」

私の回答はまたも無視されて,突然日曜日の予定を聞かれた。

日曜日は塾は休みだ。彼氏もいない私は当然予定もない。

でもこれ素直に答えて良いパターン?

絶対何か誘われそうじゃん。

「日曜日は予定があるので忙しいかな」

「まさかドンペリに誘われました?」

なんでだよ!!!んなわけない。

「違うよ」

「じゃあ来週は?」

一週間伸びただけだった。

「来週は今のところ何も予定ないかな。」

観念して正直に言った。

「25日,大きい交差点のところのファミレスに来てください」
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