人間発注書
生贄
なんだ?


どういうことだ?


突然の展開に俺の頭の中は真っ白だった。


今までは順調だったはずだ、それが大きく壊れてしまった。


ミホコと伸紀は後ろ手に両手を縛られていて逃げることができない。


高原先生の目はギラギラと光り、村山を睨み付けている。


「1人は男じゃないか」


村山が大きな体を揺らしながら立ち上がってそう言った。


「たまにはいいでしょ男がいたって。本当はもう1人いたんだけど、逃げられた」


そう言い、高原先生は舌打ちをした。


間違いなく、俺のことだ。


そう思い、後ずさりをした。

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