人間発注書
服装
瑠菜とデートだ。


そう思うと授業なんて身に入らなかった。


それなのに今日は俺の出席番号の日付で、どの授業でも一番最初に指名された。


結果、俺はどの授業でも「わかりません」を連発し、終始クラスの笑いものにされてしまった。


でも、今の俺にはそんな事どうでもよかった。


すべでは今日の放課後にかかっている。


瑠菜へのメッセージはどうにか送る事ができて、5時に駅前のドーナツ屋さんで待ち合わせと言う事に決まっていた。


ここまでは順調だった。


でも、この先が問題なんだ。


瑠菜の通っているお嬢様学校は私服なのだ。


制服姿のまま合流しても問題はないと思うけれど、1日着て汗臭くなった制服のまま瑠菜と会う事はためらわれた。


幸い、学校が終わってから約束時間までは40分ほど猶予があるから、一旦帰って着替える事ができる。


だけど、問題はデート服の有無だったのだ。
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