ねぇねぇ、聞いて。
まぁ、仁華が幸せならそれでいいんだけどな。


「仁華ー?帰るぞー?」


帰りも仁華と一緒。


友達からはそんなに毎日一緒にいて飽きないの?って言われるけど俺はそんなことない。


でも、


仁華はどうなんだろうか。


たまには友達と一緒に帰りたいのかな。


俺はさり気なく帰り道に聞いた。


「ねぇ、仁華。あのさ、聞きたいことあるんだけど。」


「うん。なに?」


「俺ら朝からずーっと一緒にいるだろ?その、あの、たまには友達と帰りたいとか思ったりする?」


俺は変に緊張して上手く聞けなかった。


でも、そんな俺を見て仁華は笑った。


「なーんだ。そんなこと気にしてたのー?さっきからなんか変だなーって思ってたけど。」


「真剣なのに、そんなことって!」


「大丈夫だよ。私は律希といたいからー。」


ヘラっと笑っている仁華。


「だって、友達とはちゃんと遊んでるし。電話もしてる。でもね、やっぱり律希といる時間が好きなんだー。ふふっ、私キモいかな?」


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