ねぇねぇ、聞いて。
綺麗な花火が夜空に広がった。


赤、青、黄色、緑、オレンジ。


いろんな色が光り輝く。


私は興奮して律希の肩をバシバシ叩く。


「ちょっ、痛い!痛い!分かってるよ。見てるし!」


私は口パクで綺麗!!と言うと律希も花火を見て、


「そうだな。・・・・・・・綺麗だな。」


と言った。


でも、その横顔はどこか悲しそうで、儚げで。


今日はそんな顔をするのが多い気がする。


私は勇気を出して聞いてみた。




今日、なんかあったんじゃない?


そうノートに書くと、律希はちょっとだけあはははっと笑った。


「あーあ。なんか、仁華って感鋭いよなー。人の心読めるの?」


とぼける律希が益々おかしくて私は続けた。




私、話聞くよ?こないだは律希が聞いてくれたから、今度は私の番。言いたくなかったらいいよ。




「・・・・・・・・うん。じゃあ、一つだけ。・・・・・・・・・俺さ、自分の未来を決められないんだよ。」


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