ホットケーキ!
そんなある日。
朝は晴れていたのに、昼頃から雨雲に覆われ、いつ雨が降ってもおかしくない天候になった。

さやかが帰る時には、ポツリポツリと小雨になり、慌てて、高校の近くにあるコンビニに寄ったが、皆、考える事は同じで、あっという間に傘はなくなっていて、残り1つだった。

さやかが傘に手を伸ばした時、誰かが後ろから傘を取った。

バッと後ろを振り向くと、

「さーちん!?」

澄翠がいた。


「………」

無言が続く。

傘は、家が遠いさやかに、澄翠が譲ってくれたのだが、コンビニを出た途端、大雨になり、駅まで澄翠と一緒に行く事になった。

駅に着いた途端、足早に、澄翠と反対のホームに行こうとすると、

「さーちん、待って!」

澄翠に呼び止められた。
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