同居人は国民的アイドル
1章

CoolZの廉くん 〜里華side〜





「ごめん!!待った?」




約束の時間の10分後。




服を選ぶのに時間がかかって彼を待たせてしまった。




せっかくのデートなんだから、服くらい前日に選びなさいよってあれほどお母さんに言われたのに……




お母さんの話を聞かなかった昨日の私の行動を今さらながら後悔する。




小走りで私が近づくと、彼がその整った顔をあげた。




「全然いーよ。俺も今来たとこ」




ああ、なんて優しいんだろう。




こんな人が私の、彼氏、だなんて。




考えただけで頬が緩んでしまう。




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