同居人は国民的アイドル



​─────なに、雷怖いの?




後ろ向きな考えばかりがまとわりつく頭の中で、数十分前の廉くんの言葉が響いた。




そうだ、今回は廉くんがいる。




前みたいにひとりぼっちじゃない。




だけど…………




「明日早いって言ってたし、きっともう寝てるよね……」




それに、雷なんて怖くないと見栄を張ってしまった手前、そんな簡単に廉くんを頼ることなんてできない。




「雷なんて怖くないし、1人で全然大丈夫…………」





​ゴロゴロゴロゴロ…………





「うう…………」





< 84 / 233 >

この作品をシェア

pagetop