同居人は国民的アイドル
もう一度目を開けた時には、廉くんはすぐ近くのベッドに腰掛けていた。
「…………電気ついたな」
廉くんが座ったままそう呟く。
「…………うん」
そういえば私、さっき廉くんに抱きしめられたんだよね。
電気がついて鮮明に廉くんの顔が見れるようになったからか、今さらながら恥ずかしさがこみ上げてきた。
廉くんの顔を見続けられなくなって、思わず俯く。
廉くんはそんな私の気持ちを知ってか知らずか、
「もう遅いし、自分の部屋戻りな。
俺ももう寝るし」
そう言って私に背を向けた。