海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
旅行先の中で一番楽しみにしているのは、京都と東京。


色んな所を見て、色んな物を買って、色んな物を食べたい。


相葉先生の事で落ち込むような出来事が続いていた私に、ちょっとだけ気分転換の機会が与えられたような気がしていた。


旅行の説明なんて、上の空の状態で聞いていたのだけれど、



「引率は各クラス担任と、相葉先生と、私です。」



学年主任のその言葉で私は我に返った。


『えっ!?』っと思いながら左隣に座っている瑞穂と梢を見た時、私の視線は瑞穂と梢を通り過ぎて更に斜め後ろの壁側に移動した。


その時、視界に入ったのは



相葉先生…。



全然気付かなかったけど、私達から少し離れた所にある、入り口の近くに相葉先生が立っていた。


“引率は各クラス担任と、相葉先生と、私です。”


この言葉は聞き間違いじゃなかったんだ。

修学旅行には相葉先生も一緒なんだ。


そう思えば思う程、私の胸は躍っていた。


旅行は5泊6日。


この期間の中で相葉先生との楽しい思い出が作れるんじゃないかって思うと、私はとてもドキドキしたんだ―…
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