To be alive again

「ねぇ、先生。
…こんどは、ちゃんと連れてってくれる?」

ちゃんと家族に紹介してくれる?と上目遣いに彼を見上げる。

「当たり前だろ?
渚居たら今日あわせるつもりだったし」

「…なんで待たなかったの?」

「渚喜ばすより、お前からかう方がおもしろそーだったから」

…。

彼は、こういう人だ。

「渚、マジでうるさいから覚悟しとけよ」

翠は彼のその言葉に頷いたけど、お姉さんがうるさいのは絶対に彼のせいだと思って笑ってしまう。

「何笑ってんだよ」

「なんでもなーい」

まだ見ぬ彼のお姉さんを想像してみる。

彼の様子を見る限り、きっと彼より強いのだろう。

だって翠が全然敵わない彼がこんなに苦手がってるんだから。

こっそり彼の弱みとか、教えてくれないかな?なんて思ってちょっとわくわくしてくる翠だった。




−−−−−−−−−−

+私の彼ってこんな人。+  end
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