To be alive again

「そう?残念」

ぷいっとそっぽを向いた翠に囁くように言って、翠の腰を抱き寄せて手を止めた。

さわり心地を確かめるようにさわさわと翠のウエストの辺りを撫でると、頬を染めた翠が睨んでくる。

家に帰ってきたときと今とで明らかに触り心地が違くて、真一郎は思わず笑みをこぼしてしまう。

同時に翠がスカートをそのまま履くのを嫌がるのも判ったけれど。

確かにこれは心もとない気分になるんだろうな、と。

「お前のこういう、素直なトコ好きだよ」

自分で言ったくせに、そう言いたげに恨めしそうに真一郎を見る翠を抱きしめて、耳元で囁く。

「金曜まで我慢する。
だから、今日は帰す」

「今日も電話してくれる?」

「ん、いいよ。
眠るまで…話してやるよ」

不満げに拗ねた翠の頬を撫でて、そっと唇を重ね合わせた。
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