日記


7/21

今度こそ受かると思っていた企業からの不採用の連絡がきた。

家族はみんな仕事。家には1人。
扇風機の前でアーって声を出す。

もうすぐ8月。
内定はゼロ。
卒業してからの将来像が不安でしかない。
あと1つ、唯一残っている企業の選考もどうせ落ちるって思っちゃう。
自信がない。
情けない。
泣けてくる。

アーって声がだんだん嗚咽に変わる。

扇風機で涙を乾かしているのに止まらない。

子供みたいにえーんって泣く。

「一人でよかった」と「誰かに居てほしい」が入り混じる。


気分転換に顔を洗ってみても、ピアノを弾いてみても、お風呂に入ってみても、
泣き止んだと思ったら涙が出てくる。止められない。

将来が
こわい、不安、わからない。



あ、めんさんに不採用だったこと言わなきゃ。
「この前言ってた会社、落ちちゃった~(笑)」
まだ仕事中の時間だけど、まあいっか。


テレビをぼーっと見る。ただ眺めるだけ。
何も考えないようにしていると涙も出なかった。
このまま、この調子で、いつもの私に戻ればいい。


「そっか。残念やね。」「まだ焦らんでいいからね」
めんさんからのライン。また泣けてきた。

「お仕事お疲れ様!」「どやったら内定もらえるんやろ~(笑)」

「まだ7月!焦らんでええ(スタンプ)」
せっかくめんさんが励ましてくれてるのに、ネガティブな言葉しか思い浮かばない。

情けないと不安があふれてボロボロ涙があふれる。
でも携帯の向こうに居るめんさんにバレてはいけない。いつも通りを取り繕う。

「ありがと~」「ごめんね~」

「なんで謝るの(笑)」「まだ違う会社の選考も残ってるやろ?」

「もうぜんぜん自信ないねん~」

「そんなん言わんとって」「頑張ってるやん」「大丈夫やで」

「なんでそんなに優しいの~(笑)ありがと~会いに行きたいよ~」「ごめん こんなの言っても迷惑や~」

「迷惑じゃないよ」「疲れてるね、いっぱい頑張ってるもんね」

「うん、疲れちゃった」

あー。今の私 超絶きしょ女や~。
迷惑かけたくないのに、言いたくない言葉が、涙がどんどん出てくる。

心配しためんさんは電話をかけてきてくれた。
私は言葉じゃなくて嗚咽ばかり出る。
必死に振り絞った声で「ごめん、1回切る」と伝え、電話を切った。

あー。泣いてるのバレっちゃった~。最悪だ~。
今まで弱いところ見せないように取り繕ってたのが全部オジャン。
めんさんの前では強い女で居たかったのに。
ちょっとでも年下ガキンチョのレッテルをとっぱらいたかったのに。

泣く女って~就活ごときでワンワン泣いてる女だなんて~めんさんドン引きだよ~


「いきなり電話してごめんね」「いつも頑張ってたもんね」「そばにいてあげられなくてごめんね」「気が晴れるまで思いっきり泣いていいからね」ってめんさんからのライン。

たったそれだけで、
ずっと何に突っかかってたのか分からなくて泣いていたのが、解決した気がした。

なんだ、私、認めてほしかったんだ。
「こんだけ頑張ってるのに」って認めてほしかったんだ。




1人でため込んでこっそり悩んでしまう。
人に嫌われるのが怖くて本音が言えない。
わたしの悪い癖。

そんな私をのことをめんさんは
認めてくれて、受け入れてくれて、理解してくれる。

めんさんはすごいなあ。
あれだけ一人で悩んでいたことが一瞬でどうでもよく思えた。

大人だから?

ほんとはどこかの開祖様だったりして。




こんな情けない姿、今日が最初で最後。
またガキンチョって思われないように、強い女を取り繕う。


よーし就活まだまだ頑張るで~~~~


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