独占欲全開で、御曹司に略奪溺愛されてます

彼の手によって、肌を露わにされていく。

乱されていくのは服だけではない。熱い吐息に吐息を返し、触れる指先に身体を捩り、なぞり上げる舌先に甘い声を上げてしまう。

私の身体は彼のすべてに反応し、どんどん淫らになっていく。


「いや。今もそうかもな。麻莉に触れると、余裕でいられなくなる。もっと甘い声を聞きたくて、もっともっと可愛がりたくてしかたがなくなる」


私の肌に赤い華を刻みながら、遼が口づけを落としていく。


「……遼」


熱っぽく呼べば、彼が互いの唇を優しく重ね合わせた。

私をじっと見つめる彼の眼差しはとても艶めいている。

けどそれだけではなく、真摯さも併せ持っているため、彼の本気が伝わってくる。

私は彼の背中に手を回し、ぎゅっと抱きついた。


「私が倉渕物産にとって歓迎されない存在だってことはわかってる。遼と倉渕物産の将来を思えば、後ろ盾を期待できない私は身を引くべきだってこともわかってる」


声を震わせながら思いを紡げば、遼が「麻莉」と呟いた。

続けて何かを言おうとする彼に「それでも」と言葉をかぶせ遮れば、ほんの一瞬、沈黙が落ちた。


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