君は生徒、愛してはいけない

「梨花に可愛いって言った。
島田先生が抱きついてた」


どうやら島田がよろけてぶつかって来たのも後ろから見ていたらしい。

「あれは抱きついて来たんじゃなくて、、」

「いいよもう。
福野先生に絡まれてもあたしのことは助けてくれないし見てもくれない」


華の言う通りだ。

俺はいつも教師と言う仕事に縛られて、自分に素直になれない。


こんな時、福野だったらーーーー


「ごめんな、」

「謝らないで」

華は俺に話す隙間を与えず、ひとりで淡々と話した。

「先生だって大人の男だもんね、彼女が居てもおかしくないよね。
いつも一緒にご飯食べるからこれからもずっと一緒にご飯食べれるって勝手に思ってたけど、違うよね」

「お父さんも急に居なくなった。
当たり前なんてないんだ」

「あたし梨花に先生のこととられたくなかったけど、
大人の島田先生には勝てないよ」


華はどんどん追い詰めた顔になって、ポロポロと涙を流し始めた。
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