難攻不落な彼に口説かれたら
自分はそっとベッドから出てシャワーを浴びると、仕事関係のメールを処理して、また彼女のいる寝室に戻る。

まだ眠っている雪乃の横で、久々に読書を楽しんでいると、彼女が「う~ん」と言って寝返りを打った。

そんな雪乃をじっと眺めていると、目が覚めたのか、目を開けた彼女と目が合う。

「おはよ。いっぱい寝たね」

そう声をかけると、チュッと雪乃に軽くキスをする。

「今……何時?」

雪乃は目をこすりながらムクッと起き上がった。

「あれ?私……昨日の服のまま寝てる。何で?」

ボーッとした様子で雪乃は自問自答するように呟く。

「昨日、納会でシャンパン飲んで酔っ払って寝たの覚えてない?」

雪乃の寝癖を直しながら彼女に確認する。

「酔って寝た?……言われてみると、仁に絡んだような。……あっ‼︎」
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