難攻不落な彼に口説かれたら
終点で起こされたってことは三、四十分は寝てたってことだ。

そんな長い間片岡君の膝枕で寝てたなんて!

思い出すだけでも……恥ずかしくて死にそう~。

片岡君も起こしてくれれば良かったのに……。

きっと私が間抜けな顔で寝てたのずっと見られたんだろうな……。

今夜は片岡君の歓迎会の幹事の仕事もあるし……憂鬱だ。

「雪乃ちゃん、その抽象的な説明よくわからないなあ」

美鈴さんは苦笑する。

「あっ、ごめんなさい。クールで頭脳明晰ですよ。女の子には、素っ気ないかな」

私の説明に美鈴さんは納得顔で頷く。

「なるほどね。受付の桃園さん、彼に告ってきっぱり振られたらしいわよ。他にも総務の女の子達が食事に誘ったらしいけど、。冷たく断られたらしいわ」
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