大人の心になってあなたに会いに行く
「……。あの、先生って好きな人いますか?」

俺は一瞬奏が何を聞きたいのか全く分からなかったがとりあえず、

「いや……まぁいても言わねぇーよ!」

「痛っ!」

俺はそう言って奏のおでこにデコピンをした。


こいつだけには、俺の気持ちを悟られたくない。


そんな、不器用なカッコつけなプライドが俺を幸せから引き離していく。

「うーん……じゃ出ていってくださいっ!今乙女の恋の歌作ってるんで!」

と奏が強引に俺を部屋から出して行ったので、

「早く寝ろよ!曲作んのも程々になー!おやすみー!」


そう早口で言って俺も自分の部屋に行ってもう寝ることにした。
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