君の向こうのココロ

大きな声で言いたいこと

僕たちはあの日以来毎日のようにメールをしていた。


その日あったこと。


昔の思い出。


お互いの仕事の愚痴。


今まで連絡をとるのを避けていた分を取り戻すかのようにメールし合った。


沙空からも一回だけメールが来た。


「いつも理緒ちゃんを見つめている晶を見てるの辛かったの。きちんと解決してください。私から見ても理緒ちゃんは心配ですから。」


という内容だった。


沙空は気付いていた。


というか、僕がバレバレだったのかな。


昔付き合ってた頃は「理緒」って呼び捨てしてたなぁってふと思い出したり、


そういえば二人でいることが楽しすぎてキスするだけで物凄く幸せになったことを思い出したり、


僕のココロはとても忙しくなっていた。


なぜ今は呼び捨てにしないかっていうと、それは、晴夏ちゃんと奏太くんのママだから。


そして、人の奥さんを呼び捨てにしているのも変だと思って、いつからか僕は彼女を理緒ちゃんと呼ぶようになっていた。


僕のココロに暖かいものを注いでくれる理緒。


手をつないだり、触れる度に暖かくなる、まるで天使みたいだ。
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