【完】螺旋のように想いを告げて
普通だったら聞く耳を持たない。だけど、俺は気づいてしまった。この小さな空間の異常に。
時の止まった公園で動いているのは俺たち2人だけ。風はやみ、木々はざわめくことをやめてしまった。
おまけに落ちている途中の葉っぱが、姫巫女の後ろで浮いたまま。
異常な空間はきっと、姫巫女が作り上げたんだろう。公園だって実際にあるのかどうかわからない。
「なんでそこまでしてくれる?」
「ワラワは人間のことはよく知らぬ。特にお主のような恋をする人間のことはな」
「恋なんて……」
「よい。全てわかっておる。知りたいと思っただけのこと。せいぜい足掻いて、お主の辿り着く世界を見せておくれ」